2026年度・2級建築士 製図試験。 今年の課題は 「商店街に建つ併用住宅」。
商店街という特殊な立地条件、 店舗と住宅という異なる用途の共存、 そして限られた敷地での動線整理。
2026年は例年以上に“判断力”が試される内容だった。
まずは、今日この難しい課題に向き合い、 最後まで描き切った受験者のみなさんへ。
本当にお疲れさまでした。
🏙️ 今年の課題「商店街に建つ併用住宅」の総評
① 商店街という特殊な敷地条件が難易度を上げた
商店街は、
- 歩行者の流れ
- 店舗の開放性
- 住宅のプライバシー
- 防犯性 これらが同時に求められる。
つまり、店舗は“開く”、住宅は“閉じる”という相反する要求を、 一枚の平面図で成立させる必要があった。
この“開閉のバランス”が、今年の最大のポイント。
② 店舗と住宅の動線分離が合否を左右する
併用住宅で毎年問われるテーマだけど、 今年は特に 「店舗利用者の動線」と「住人の動線」が交差しない計画」が重要だった。
- 店舗入口と住宅入口の位置関係
- 店舗バックヤードと住宅内部の距離
- ゴミ置場や荷捌きスペースの扱い
これらを自然に整理できたかどうかが、 大きな減点を避ける鍵になった。
③ 住宅部分の“生活のしやすさ”も評価対象
店舗に気を取られすぎると、住宅部分が雑になりがち。
しかし今年は住宅部分も要求室が多く、
- 家事動線
- プライバシー
- 採光・通風
- 階段位置の妥当性
これらを丁寧にまとめる必要があった。
特に階段位置は、 店舗との関係性を考えると“置ける場所が限られる”ため、 受験者の多くが苦戦したポイント。
④ 面積調整がシビアで、時間を奪われた
商店街の敷地は細長いケースが多く、 店舗と住宅を並べると面積がすぐオーバーする。
- 店舗の必要面積
- 住宅の必要面積
- 共用部の面積
- 階段・玄関の配置
これらを調整しながら描くのは、 例年よりも時間がかかったはず。
「時間が足りなかった」という声が多いのも納得。
⑤ 記述は“根拠を問う”内容で難易度が高め
今年の記述は、 単なる説明ではなく 「なぜその計画にしたのか」 を問う形式。
- 商店街の特性を踏まえた店舗計画
- 住宅のプライバシー確保
- 動線分離の理由
- 防犯・安全性への配慮
これらを自分の図面と整合させて書く必要があり、 時間が押した人ほど苦しかったはず。
⑥受験者はどこにもやもやしているか
- 準耐火構造について計画の要点等でどのように記述した?
- LDKは2階と3階のどちらに計画したか。
- 2階と3階の防火設備は全て記入できたか。
- LDKの面積はどのくらいに計画したか。
大手資格学校の総評を是非確認しましょう!
🧱 今年の課題の本質:破綻がなければ合格の可能性は十分ある
今年の課題は難しかった。 でも、難しい課題ほど 採点は「破綻の有無」で決まる」。
つまり、
- 動線が交差していない
- 店舗と住宅の入口が明確
- 階段位置が妥当
- 要求室が大きく欠けていない
- 記述が図面と矛盾していない
このあたりが守れていれば、 多少の線の乱れや描き忘れは“部分点”で救われる。
今日の出来に不安を感じている人も、 まずは自分を責めないでほしい。
🌙 今はとにかく休んでほしい
商店街という複雑な条件の課題を、 時間内に描き切っただけで本当にすごい。
今日はゆっくり休んで、 好きなものを食べて、 ゆっくりお風呂に入ってほしい。
結果は誰にも分からないし、 製図試験は“部分点の積み上げ”で合否が決まる。
合否発表までの過ごし方
① 試験のことを考えすぎない
製図は採点基準が複雑なので、自己採点はほぼ不可能。 考えれば考えるほど不安になるだけ。
② 仕事や日常に戻る
試験勉強で止まっていた生活を取り戻す時間。 リズムを戻すことで気持ちも安定する。
③ 次のステップは「合格発表後」でOK
合格していれば登録の準備。 不合格でも、来年に向けての戦略を立てればいい。 どちらにしても、今は動く必要はない。
🧱 最後に:今日のあなたは、確実に成長している
製図試験は、ただの資格試験ではない。 建築士としての“思考力”と“判断力”を問われる試験。
今日の試験を乗り越えたあなたは、 間違いなく去年の自分より強くなっている。
結果がどうであれ、 今日の努力は必ずあなたの建築人生の糧になる。
今年の課題は、 「建築士としての現場感覚と生活感覚の両方を問う試験」だった。
店舗の使いやすさと、 住宅の暮らしやすさを両立させる。
これは、実務でも非常に重要な能力。
今日の試験を乗り越えたあなたは、 間違いなく建築士として一歩成長している。
本当にお疲れさまでした。