書斎が欲しい、子供部屋が欲しい、趣味部屋が欲しい、収納部屋欲しい、と思ったことはありませんか。
そうは言っても簡単に増築やリノベーションはできません。
そこでコンテナの活用です。クレーンで吊って設置できるコンテナなら、増設、撤去など、将来のライフスタイルの変化にも対応しやすいはずです。
コンテナで追加部屋をつくるメリット
- 短工期・低コスト:既製の構造体を活用するため、基礎工事や構造設計の手間が軽減。
- 可搬性・増改築の柔軟性:将来的に移設や増設がしやすい。
- デザインの自由度:外装・内装を工夫すれば、個性的な空間に。
- 設置の柔軟性:庭や空きスペースに置くだけでも空間が生まれる。
- DIYとの相性抜群:断熱・内装・設備工事を自分で手がけられる。
計画と設計:快適空間へのこだわり
- 断熱性能の確保:スタイロフォームやグラスウール+遮熱シートで夏冬対応。
- 採光と通風:窓位置とサイズを工夫し、自然光と風を取り込む。
- 用途別レイアウト:書斎・趣味部屋・仮眠スペースを兼ねた設計。
法的チェック:建築確認は必要?
コンテナ設置に建築確認申請が必要なケース
建築物とみなされる条件
国土交通省の見解では、以下のようなコンテナは建築物に該当します:
- 随時かつ任意に移動できない(=土地に定着している)
- 継続的に使用される(事務所・倉庫・居室など)
- 電気・水道などの設備がある
- 基礎に固定されている
このような場合、建築基準法に基づく建築確認申請が必要です。申請せずに設置すると、違反建築物として是正命令や罰則の対象になることもあります。
建築確認が不要になる可能性のあるケース
以下のような条件を満たす場合は、建築確認が不要になる可能性があります
- 延床面積が10㎡以下 ただし、防火地域・準防火地域では不可
- 都市計画区域外での設置
- 仮設用途(工事現場の事務所など)
- 一時的な使用であることが条件
必ず事前に管轄の建築指導課に相談することが重要です。
実際の施工:3ステップで完成した快適空間
- ステップ1:基礎工事と搬入
- ステップ2:断熱・内装・電気配線
- ステップ3:家具設置と外構整備
施工状況の写真です。
窓や玄関部分はサンダーでコンテナの壁を切断します。

楊重して基礎上に設置します。
基礎の大きさはコンクリートブロックのように簡易的な基礎や、現場打設の基礎など予算や利用用途によって検討します。

内装工事です。
グラスウール、ロックウール、スタイロフォームなどの断熱材を充填します。
壁や天井の下地は木下地や、LGS下地が一般的です。
コンテナは鉄板でおおわれているため、外気温の影響を大きく受けます。
コンテナ内部は夏は灼熱、冬は極寒になるため断熱材の充填は必須です。
予算削減で断熱材なし!はやめましょう。


屋根に遮熱シートを張るのも手段です。
遮熱シートの効果
- 輻射熱を遮断し、室内温度の上昇を抑える
遮熱シートは太陽光による輻射熱(放射熱)を最大97%カットする製品もあり、屋根が熱を持ちにくくなります。これにより、コンテナ内部の温度上昇を大幅に抑えることができます。 - 空調効率の向上と光熱費の削減
屋根からの熱侵入が減ることで、エアコンの効きが良くなり、冷房の消費電力を削減できます。特に金属製のコンテナは熱伝導率が高いため、遮熱対策の効果が顕著です。
内装仕上げです。
電気、給排水を接続することもできます。


屋根上にバルコニーの設置も可能
施工事例をみると、すこしイメージがわくかと思います。
コンテナは“暮らしの余白”をつくる
「もう一部屋欲しいけど、増築は大変」
そんな方にこそ、コンテナという選択肢をおすすめしたい。
DIYと建築の知識を活かせば、快適空間は自分の手でつくれます。


